元祖たこやき

ノベルゲーム(R-18含む)を淡々とレビューします。

人によって評価が180度変わるゲーム~智代アフター ~It’s a Wonderful Life~ PerfectEditionレビュー~

 

  • ゲーム概要

智代アフター ~It’s a Wonderful Life~ PerfectEdition(Key・2014年発売)

脚本:麻枝 准/樫田レオ都乃河勇人

原画:フミオ

プレイ時間:20時間

価格:4,950円

 

 

 

  • あらすじ

学校を卒業し、町外れの廃品回収屋に就職した
主人公「岡崎朋也」は、一人暮らしを始め、
恋人となった「坂上智代」と楽しい毎日を送っていた。

そこへ、智代の弟「鷹文」が、「とも」という名の女の子を連れてくる。

鷹文が伝えたのは衝撃的な事実…ともが二人の異母姉妹である事、突然、
父親に会いに来てしまったため急遽ここに連れて来たこと…を告げる。

衝撃を受ける智代。しかも事態はさらに深刻で、どうやらともの母親は育児を
放棄してしまったらしい。覚悟を決めて、ともを受け入れる3人。

そして、もうすぐ夏休みに入ろうという頃、鷹文の昔の彼女=智代の後輩
「河南子」が家を飛び出し、二人のアパートに転がり込んで来た!

こうして、朋也、智代、とも、鷹文、河南子。みんなの夏が始まった。
5人で過ごす、最初で最後の夏休みが…。


(公式サイトより)

key.visualarts.gr.jp

 

 

  • 評価(1~2とても悪い・3~4悪い・5~6普通・7~8良い・9~10とても良い)

原画・CG:6

シナリオ :7

BGM        :10

音声      :6

システム :4

総合評価 :6.5

  • 感想(ゲーム全体について)

 KEYの代表作であり京アニでもアニメ化された「CLANNAD」の番外編「智代アフター ~It’s a Wonderful Life~

 

 AmazonFANZA、他のレビューなどをみてみると酷評か絶賛かの2つしかなく買うべきかどうかわからないという人もいるだろう。

 

 そのため、このレビューではできるだけ参考になるような書き方を心掛けたいと思う。

 キャラクターCG

 いたる絵が多少かわいくなったという感じ。これは「CLANNAD」の時から言われていたが、絵が合わずやめてしまうといった人も出てくるだろうと思う。

 

 もちろん大分マイルドになりなじみやすい絵にはなっているが、苦手な人にはとことん合わないだろう。

 

 逆に原作の「CLANNAD」やアニメの1期をすでにプレイしたり観たりした人にとってはすんなり馴染めるイラストとなっているだろう。

 BGM

 「Air」「CLANNAD」と同じくBGMはKEYらしい少し寂しくもあったかいひと夏思い浮かぶような素晴らしいBGMとなっている。

 

 もしこのゲームがアニメ化すれば「Air」と同じくらい有名になったであろうBGMが今だこのゲームをプレイした人にしか知られていないのは残念だ。

 

 シナリオ

 ツッコミどころもあるがプレイ後には達成感に満たされるシナリオとなっている。

 

 ただ智代と岡崎以外の「CLANNAD」の主要キャラは出てこないのでそこは留意しといたほうがいい。(春原が一瞬だけ出てくるもボイスなし)

 

 また、話が「CLANNAD」の既プレイを前提に作られているので「CLANNAD」未プレイ又は未視聴の人は「智代アフター」をプレイする前に「CLANNAD」をプレイ又は視聴することをお勧めする。

 

 音声

 智代の声優がアニメと変わっているがあまり違和感はなかった。

 

 ともの声はあまり好きではなかったが正直好みの問題でそこまで全体的に言えば普通といった感じ。

 

 河南子の演技は良かったと思う。

 

 システム

 正直言って使いにくい。セーブが日付でしか表示されないのでロードするときにどの日付がどこから始まるのかを覚えておかないといけないのが面倒だった。

 

 また、RPGはよくできていると思うが、エロゲをやりに来たのにRPGを出されてもといった感じ。

 

 RPGが好きな人にとってはいつまでも遊べるだろうが個人的にエロゲをやりたいのであってRPGをやりたいわけではないのでほとんどやってない。

 

 ~~~~~~~~~~~ネタバレ注意~~~~~~~~~~~~~

















 

 

 

 

 

 

  • 感想(ネタバレ)

 鷹文と河南子のキャラは素晴らしく、特に最後の河南子が病院にお見舞いに来るシーンはとても良かった。

 

 

 智代と岡崎の話も終わり方としてはいいものだっただけに岡崎が記憶を失うまでの過程が非常に残念だった。

 

 

 そもそもあんな小さい村に学校を建てたからといって行政が許可を出すわけもなく、私立にしたとしても資金も教員も何もないのにどうするのかといった感じ。

 

 

 みんなで学校を建てたという1つの思い出作りにはなるかもしれないが、あそこで仮にともが村の人たちから教育を受けたとしても認可された学校ではないのでともが高校、大学へと進学することはできなくなってしまうのではないか。

 

 

 もちろんただのゲームなのに現実の話を持ち出すのはナンセンスだという人もいるだろうが、逆に言えばそれで大人たちが本当にともの将来のことを思っているといえるのだろうか。

 

 

 ゲームだからこそ岡崎たちがしっかりとものことを愛していると思えるようなシナリオが必要なのではないか。

 

 

 正直学校を建てるというのは大人たちがともを利用して自身の達成感を満たそうとしているのではないかと思う。

 

 

 

 逆に、岡崎が記憶を失ってからのシナリオは素晴らしかった。

 

 

 麻枝准らしい泣けるエンディングになっていて、とても印象に残るエンディングでもある。

 

 

 これに関してあまり語るのはナンセンスなので実際にプレイして自身で経験してほしい。