続編が出ないのが惜しまれるゲーム~Angel Betas! -1st beat-レビュー~
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ゲーム概要
Angel Beats! -1st beat-(Key・2015年発売)
原画: 風瑛なづき / 永山ゆうのん / 桜葉樹里 / 鈴木FALCO / Na-Ga
プレイ時間:30時間
価格:6,820円
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あらすじ
舞台は死後の世界。運命に立ち向かう少年少女達の物語。
何らかの理由で最期を遂げた少年・音無は死後の世界の学校で、
ゆりと名乗る少女と出会う。
彼女は理不尽な人生を強いた神に反逆する「死んだ世界戦線」の
リーダーで、日夜激戦を繰り広げていた。
彼女たちに立ちはだかるのは、神の使い「天使」と呼ばれる
1人の可憐な少女だった。
生前の記憶が無く、この死後の世界で何が起きているのかも
わからず戸惑う音無。
彼はゆりたちと共に戦う道を選ぶことにしたのだが…。
(公式サイトより)
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評価(1~2とても悪い・3~4悪い・5~6普通・7~8良い・9~10とても良い)
原画・CG:8
シナリオ :7
BGM :9
音声 :8
システム :7
総合評価 :8.5
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感想(ゲーム全体について)
Keyのアニメ「Angel Beats!」がついにゲームに!しかも6部構成で各部ごとに攻略できるキャラが違っていてあまりアニメでは掘り下げられなかったキャラの過去なども知ることができる素晴らしいゲーム。これはその第一弾となる……はずだったものだ。
実際私は6年前に初回限定版を買ったものの、それから6年たっても第二弾は発売されない。それどころか麻枝准が続編をつくらないみたいな発言をしたので実質これで完結となる。
6部構成で見たときは素晴らしいゲームだが、これ1本となると消化不良感は否めない。(もちろん十分に楽しめるゲームなのだが)
AB!が好きな人や鍵っ子の人、Keyのゲームがどんなものか知りたい人にはお勧めできる作品となっている。
キャラクターCG
全体的にクオリティが高く、枚数も多いため満足できる。
アニメに比べキャラの可愛さとかっこよさが2~3割増しといった印象。
特にゆりっぺと奏と入江がかわいい。
BGM
アニメのBGMがそのまま使われているため、ゲームとアニメの世界に乖離を感じないようになっている。特にアニメのAB!が好きな人にはたまらないだろう。
シナリオ
Key作品らしく、ギャグとシリアスの緩急が素晴らしい。また、アニメであまり触れられなかったガルデモの残り二人やNPC、ひさ子や松下五段などについても詳しく触れられていてこれだけでも十分に価値はある。ただ如何せんホモいじりが多く、今発売されたらクレームの一つや二つはきそうだなという感じもある。
音声
音声に関していえばアニメとほとんど変わらずと思っていいのではないだろうか。アニメと違うところでいえば音無の声がフルボイスでない点くらいであとはアニメを見ているのと何ら変わりはない。
システム
使いやすい普通のシステムといった感じ。ただ、レコードを集めるのが少し面倒。
~~~~~~~~~~~ネタバレ注意~~~~~~~~~~~~~
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感想(ルート別)
岩沢ルート
岩沢と音無が結ばれる基本的なギャルゲーのルート。
全体的に面白い話だったが、岩沢との子どもができるシーンはちょっとん?と思った。全年齢対象なのにヤってるのはOKなのか?直接シーンがなければOKなのかもしれないが、個人的に全年齢対象なのにそういうのを間接的にも描写するのはいかがなものかと思ってしまった。
あと高松がマジでいいやつ過ぎて涙が出てくる。もう半分高松ルートでもいいのでは?
ユイルート
ユイルートはほとんどアニメと同じで特筆する点はないと感じた。ここに関していえばサッカーや野球のシーンなどがあるぶん動くアニメのほうが面白いかな。
松下ルート
正直言って一番期待していなかったルートだが終わってみると一番面白かったルート。視覚障害に視点を当て必ずしも障害がすべてハンデになるかはわからないといったメッセージ性を感じた。
特にひまわりの件では松下五段のやさしさが前面に出ていてよかったと思う。
アニメしか見ていなかった人も松下ルートだけでもいいからプレイしてほしいと感じるルートであった。
NEXT BEAT
戦線がゆりと音無陣営に分かれてエンディングまで向かうルート。正直言って中途半端。俺たちの戦いはこれからだ!みたいな打ち切り感が半端ない。まあ本来6部構成だったため仕方がないが、続編を出さないならせめてここだけでも追加パッチで完結させてほしい。
最後に
全体的な流れや掘り下げ具合はちょうどよかったため本当に続編が出ないのが惜しまれます。
ちょうど去年でAngel Beats!が10周年だったのでこれを機にもっとAngel Beats!を理解したい!という人はぜひプレイしてみてください。